国道が越える峠でスキー場に半分占拠され、北国街道の面影はトチノキと兜造りの民家一軒とお堂だけで寂しいものがありますが、中央分水嶺歩きの大切にしたい拠点のひとつです。
昨日は霧のなか淀川水源の碑からの中央分水嶺ルートを登り古い山道を下ってきました。
登山道は峠下からの送電線巡視路を使っていて、分水嶺を通るのは冬のスノーシューの時だけですがやっと重い腰を上げて藪へ突入です。
入ってみると以前と様子が違ってけものみちが尾根に延びていてびっくり、糞や寝床から進出が著しいシカによるもののようで、枝払いや倒木の片づけそして巡視路へはササヤブをくりぬいて難なく開通。
ブナ林が美しく中央分水嶺にふさわしいルートです。
天気回復を期待して絶景ポイントの点標栃ノ木近くの鉄塔ピークやベルクスキー場跡まで足をのばしましたが残念、ナナカマドの赤い実に慰められながら霧のブナ林でのランチになりました。
帰路はお堂に向けて山道の整備、掘れた道形の中のササや低木、倒木を片付けながら下り、振り返ると古道が蘇って惚れ惚れ、降り立ったお堂裏の小沢は淀川水源の森にふさわしいたたずまいに惚れ惚れです。
下谷山への道、峠のトチノキへの越前側古道、新保への塩買い道、籾ヶ岳方面への中央分水嶺ルートに続き、今回で中央分水嶺拠点栃ノ木峠はグランドオープンといった感じで、トチノキごしに分水嶺やホノケ山を望みながらひとり喜んでいます。
▲余呉トレイルマップ2017
山と自然研究会青山舎・代表檀上俊雄
山・自然・旅トレイルアドバイザー・日本旅のペンクラブ会員 bluemountainlodge1981@gmail.com
[最近の取材執筆制作] 白山書房『山の本2016冬号』秘境の山旅特集「岸田川源流扇ノ山への山旅」/ヤマケイ『関西ハイキング2017』いざ雪の山へ「チセロ山」地図読みを学んで安心登山「イチゴ谷山」/白山書房『山の本2016秋号』「白倉岳」/ナカニシヤ出版『京都府山岳総覧』北山の分水嶺、丹後半島高山・高尾山・柳平/余呉トレイルクラブブログ・北山分水嶺クラブブログ・青山つばさ登山会8ブログレポート
[せいざん例会案内] 青山舎がプロデュ―スするもので、どなたでも参加できます。申し込みは上記メールへ。☆ヒルウォーク、☆☆マウンテンウォーク、☆☆☆マウンテントライアル
10月1日(日)北山分水嶺クラブ峰床山区間☆☆地下鉄京都国際会館駅8:00集合@チセロ山から寺谷峠までの分水嶺歩きのハイライトコースです。
10月7日(土)青山ウォーク童仙房Ⅲ三国境から野殿山へ☆大津駅8:00集合@三国境は伊賀、近江、山城の境で展望雄大で快適な森歩きが楽しめます。信楽多羅尾から広域基幹林道へ。
10月8日(日)余呉トレイルクラブ例会中央分水嶺庄野嶺区間☆ウッディパル余呉9:15集合@庄野嶺越古道から河内山、塩買い道網谷峠を経てピーク718への味わい深いブナ林コースです。
10月14日(土)よみうりロハスウォーキングけいはんなへの道②近鉄伏見駅から伏見巨椋池を経て小倉駅へ☆京都駅ぱるる前9:00集合@近鉄、京阪、JRを使って京都奈良大阪三府県境をめざしてつないで歩きます。
10月28日(土)29日(日)青山つばさ恵那山☆☆和邇駅8:00集合@富士見台ソロテント泊で神坂峠から恵那山アタック、皆さんもチャレンジしてみませんか。ソロテントレンタルあり。
青山特別例会/ソロテント屋久島を企画しています。11月21日(火)から24日(金)の3泊4日、淀川小屋、新高塚小屋、湯泊平内民宿泊、黒味岳、宮之浦岳、永田岳、縄文杉登山プラス島一周観光付きのスペシャルプラン。宮之浦湊・屋久島空港集合解散です。詳細はお問合せ下さい。
[青山舎の自然と暮らす本] 芦生の森を歩く(草川啓三@2160売切)/芦生の森案内(草川啓三@1620普及版@1080売切)/芦生の森に会いに行く(草川啓三@1620売切)/近江の峠(草川啓三@1944売切)/湖畔-琵琶湖の楽しみ方(高野弘・青山舎@1944売切)/山で花と出会う(草川啓三@1728)/巨樹の誘惑(草川啓三@1944売切)/湖の山道(新刊、草川啓三@1728)/余呉トレイルマップ(余呉トレイルクラブ檀上俊雄@800ウッディパル余呉)/北山分水嶺を歩く地図(北山分水嶺クラブ檀上俊雄@800山村都市交流の森)]*新刊/雪山を愉しむ(草川啓三・ナカニシヤ@1944)/水のしらべ琵琶湖のうた(福山聖子・ナカニシヤ@1728)/森の巨人たち(草川啓三・ナカニシヤ2017.8@1944)
「またまた比良です。家にいる日は欠かさず和邇浜見まわりです。湖西湖北を望む北浜から北山に向かっての和邇川のコースは飽きることがありません。日に日にカモが増えています。比良といえばいつまで経っても井上靖の『比良のシャクナゲ』です。小説よりも詩のほうがシンプルで好きです。長いこと行方不明だった新潮文庫の『井上靖全詩集』、灯台もと暗しで枕もとで発見。小説家になる前の困難な時代の詩は自らの弱さをさらけ出しながらも何ものにも負けないという強い意志が感じられて感動的です。」